木×仏像(きとぶつぞう)-飛鳥仏から円空へ
日本の木彫仏1000年

会期

平成29年4月8日(土)~6月4日(日)

時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(5/1は開館)※ただし、災害などにより臨時で休館となる場合あり。
料金

一般 1,300円(1,100円)、高大生1,100円(900円)

※( )内は、20名以上の団体料金

※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)。

※本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。

主催
大阪市立美術館、産経新聞社

概要

本展覧会は日本の木彫仏の魅力を再発見することを目的とし、素材である「木」に注目しながら鑑賞していただく企画展です。一本の樹木にこだわり、由緒ある古材にこだわって造られた仏像。その造形に親しみ、楽しむ空間を提供いたします。

日本人は古来より樹木に対して畏敬の念をもって見あげてきました。先ごろ造替のなった出雲大社の心御柱(しんのみはしら)や、本年も諏訪大社で行われた7年に一度の御柱(おんばしら)祭りにその一端がうかがえるでしょう。人間よりはるかに大きな樹木は、人間の寿命をはるかに超えた長い時間風雪に耐えて大地に立ち続けます。樹木は日本人にとって身近でありながらも、祈りの対象でもありました。そうした「樹」を伐り出し、大地から切り離された「木」に彫られた仏像や神像、それが本展のテーマである木彫像です。本展覧会では仏像の素材となった木の種類、あるいは木材の用いられ方など素材に注目することによって、仏像に込められた深い意味を理解する手掛かりとし、その魅力を再発見します。

また、本展覧会ではこのような仏像の素材と共に、彫刻作品としての卓越した「技」にもご注目いただきます。それぞれの樹木の特性を的確にとらえて振るわれた槌(つち)と冴えわたる鑿(のみ)は、時に緻密に、時に大胆に、自由自在に扱われます。世界にも類を見ない木彫の技を間近にご覧いただくことで、優れた造形の背景に確かな技術が存在し、伝えられてきたことをご理解いただけることでしょう。

何の木で造られたの?どうしてその木なの?どうやって彫ったの?

素朴な疑問に答えながら素材の秘密を探り、技術の妙に目を見張る。本展覧会ではあなたの知らない仏像の世界へご案内いたします。(出品予定作品:約60件)

主な展示

木造 菩薩立像 飛鳥時代(7世紀) 東京国立博物館

飛鳥時代(7世紀) 

東京国立博物館

日本列島に仏教が伝わった飛鳥時代(7世紀)にさかのぼる希少な木彫仏で、クスノキ材の一木造りです。現存作例と文献資料による限り、飛鳥時代の木彫仏はすべてクスノキで造られました。

重要文化財 木造 薬師如来立像 

奈良時代(8世紀) 

奈良・唐招提寺

戒律を伝えた鑑真和上の来朝は、日本の彫刻史にも大きな足跡を残しました。針葉樹を用いた木彫像の登場は、以降の日本の仏像の歴史の流れを大きく変えたのです。本像はその記念碑的な仏像です

重要文化財 宝誌和尚立像

平安時代(11世紀)

京都・西往寺

平安時代中期頃、表面に鑿跡(のみあと)を残す「鉈彫(なたぼり)」像と呼ばれる仏像が登場します。未完成とも、木から仏があらわれる様を表現したのだとも、あるいは儀式的に早く仏像を造る必要があったのだとも考えられています。中国南北朝時代の僧・宝誌は観音の化身で、割れた額の中から金色に輝く十一面観音像の姿が現れたという説話があり、本像はそれを造形化しています。

重要文化財 木造 千手観音立像 

平安時代(11世紀) 

滋賀・阿弥陀寺

阿修羅像のように三面の顔を持つ珍しい姿の千手観音像です。近年の年輪年代調査により、素材となった木材の年代が明らかとなりました。

木造 閻魔王坐像 厨子入 

鎌倉時代(13~14世紀) 

大阪・正明寺

像高4cm程度の小像ながら細密な表現を施した檀像風の閻魔像です。

木造 秋葉権現三尊像

江戸時代(17世紀)

円空作

円空はその生涯に十万体以上もの仏像を彫ったとされる江戸時代前期の仏師。円空仏は素朴で潔い刀法から生み出される独特の雰囲気が大きな特徴で、それまでの仏像の歴史とは隔絶した存在感を示します。これは用材の特徴をしっかりと把握した職人芸のなせる業でもありました。