大阪市立美術館

土佐光起 生誕400年

近世やまと絵の開花
-和のエレガンス-

会期

平成29年9月2日(土)~10月1日(日)

時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(ただし、9月18日は開館、翌19日は休館)
料金

一般 700円(600円)、高大生400円(300円)

※( )内は20名以上の団体料金

※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)。

※大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要。

※前売券の販売はありません。

 

主催

大阪市立美術館

概要

四季の自然、そこに生きる人や生き物を優美に描いた、日本の伝統的な絵画様式を「やまと絵」といいます。土佐派は室町時代にやまと絵の制作を主導する絵所預(えどころあずかり)を世襲するなど権威と伝統を誇った大流派です。当主の戦没、狩野派の躍進によって桃山時代の土佐派は劣勢となり、土佐光吉、光則は大阪にほど近い泉州堺に拠点を移して命脈を維持しました。その豊かな遺業を継ぎ、江戸時代になって念願であった中央画壇(絵所預)への復帰を果たしたのが光則の子、光起(みつおき)(1617~91)です。

光起は狩野派など漢画系流派の水墨表現や中国絵画の写実表現を巧みに取り入れてやまと絵の画題を一気に拡大し、幕末まで続く流派体制を整備しました。

平成29年(2017)はこの土佐派中興の名手、光起の生誕400年の節目にあたります。これを記念して、その清新な画風に改めて注目する特別陳列を企画しました。光起とその子・光成らを中心とする土佐派作品約50点により、雅やかな「和」の情趣にみちた近世やまと絵の魅力をご紹介します。

主な展示作品

春秋花鳥図屏風(しゅんじゅうかちょうずびょうぶ)

6曲一双 江戸時代・17世紀後半

土佐光起
公益財団法人頴川美術館蔵

満開の桜に柳が芽吹く春の景と、松に紅葉した楓の大樹を重ねた秋の景が、金地にあでやかな色彩で描かれています。狩野派などと共通する大画面形式を骨格としながら、やまと絵らしい繊細な造形感覚も反映させた光起の代表作のひとつです。

斎宮女御像(さいぐうのにょうごぞう)

1幅 江戸時代・17世紀後半

土佐光起
個人蔵

斎宮女御(929~85)は平安時代中期の皇族、歌人で、三十六歌仙の一人。やまと絵の本領を発揮した歌仙像で、美麗な几帳とともに憂愁を含んだ気品あふれる姿を描き出しています。背景は伊勢神宮で、娘とともに伊勢へ下る斎宮女御が感慨を詠んだものです。

重要文化財 大寺縁起(おおてらえんぎ)(上巻・部分)

3巻 江戸時代・元禄3年(1690)

土佐光起
開口(あぐち)神社(大阪)蔵

大寺(おおてら)とは、江戸時代まで開口神社の神宮寺であった念仏寺で、この両社寺創建の由来や高僧らとの関係を描いた縁起絵巻。祭礼や舞楽など華やかな王朝風俗も細部まで丹念に描かれています。詞書は近衛基煕(このえもとひろ)ほか一流の公家25人の寄合書によるものです。

源氏物語絵巻(げんじものがたりえまき)(部分 〈帚木〉)

1巻 江戸時代・17世紀後半

土佐光起
大阪青山歴史文学博物館蔵 

〈帚木〉(ははきぎ)ほか10段からなる源氏物語絵巻。桃山から江戸初期の土佐派が得意とした源氏絵の様式を受け継ぐ細密描写が見どころです。詞書は光起より世代の古い皇族、公家らによるもので、料紙には桃山風のおおらかな金銀泥下絵が描かれています。

水辺鶉図(みずべうずらず)(源俊頼歌意図(みなもとのとしよりかいず))

1幅 江戸時代・17世紀後半

土佐光起
個人蔵

波寄せる水辺にたたずむウズラと、風に揺れるススキが物寂しい秋の風情を感じさせます。余白には真野の入江(近江国)の情景を詠んだ源俊頼の和歌を添えています。羽毛を精巧に描いた鶉図は光起がもっとも得意とした画題で、代々の土佐派画家により描き継がれました。

講演会

日時:9月16日(土)14:00~15:30
講師:河田昌之氏(大阪芸術大学教授・和泉市久保惣記念美術館館長)
「土佐派の流れと光起」
会場:美術館1階講演会室
定員:先着150名(事前申込不要・聴講無料。ただし、当日の特別陳列観覧券が必要。)

見どころレクチャー

日時:9月15日(金)、9月22日(金)、9月29日(金) 11:00~11:30
講師:知念 理(大阪市立美術館 主任学芸員)
会場:美術館1階講演会室
定員:先着150名(事前申込不要・聴講無料。ただし、当日の特別陳列観覧券が必要。)

美術講座

日時:9月17日(日)14:00~15:30
講師:知念 理(大阪市立美術館 主任学芸員)
「流派体制確立期の土佐派-光起と光成の画業」
会場:美術館1階講演会室
定員:先着150名(事前申込不要・聴講無料。ただし、当日の特別陳列観覧券が必要。)

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